【私、誕生日っていう魔物に】セーラー戦士は時空を超えた【襲われる】
「いやだ~!!」
と叫んで目が覚めた時にはもう遅かった。
目覚めたら私は何事もなく29歳になっていた。
とうとう、
クレヨンしんちゃんの野原みさえと、ルパン三世の銭形警部(とっつぁん)とエヴァのミサトさんとタメになってしまった。
もちろん私にはお尻を丸出しにして踊る5歳児の子供もいなければ、
トレンチコートを華麗に着こなし大泥棒をロマン片手に追いかけるインターポールの警部でもなく、
ネルフに所属し使途を倒すための指示をだし、中二の少年と同居している美人でもない。
つまりただのジャニヲタである。
ただのアラサーの痛いジャニヲタである。
世間から白い目で見られている有名な存在である。
しかも結婚するとばかり思っていた彼氏と別れ、あっけなく侮蔑していたはずの蛇の道に入ってしまった後天的な抜け出せない方のジャニヲタである。
誕生日を期にいってしまうと、
私は若かりし頃そこそこ充実した「いちご100%」のようなリアルの世界を歩いていたためアイドルやアニメなどにハマる「ヲタク」と呼ばれる人種を、別世界に生きる自分とは脳の構造自体が違う人間であると思っていた。
自分は特に一つの物事への執着心の少ない淡白な性格のため、自分がこのような有様になるとは一ミリも思っていなかったのである。何かに極度にハマるのは一種の寄生であると思っていたため淡白な自分には無関係と思っていたからだ。。
でも、
今これだぜ☆
深刻な病は私の成熟した脳髄を浸食し、あっという間に引き返せないところまで追いやってくれた…
それでも私は後悔していない。
こんな状態で記念すべき20代最後の年を迎えようとしているけれど、大人として全てを受け入れる体制ができているもの。
準備は万端だった。
いつからだろうか?
テレビに秋葉原などに生息するアイドルヲタク(♂)が映ってもノーコメントを貫くようになったのは・・・?
秋元さん系列の総選挙特番などを見た妹が…
どんなに
※妹はヲタクの敵
「きっも」
「風呂入ってなさそう」
「CD何枚も買うとかイカレてる」
「げっ!オッサンが握手会とかw手に絶対何かつけてそう」
「ポスターwww」
「泣いてやがるwwww!!」等
と言っているのを横で聞いていても。
「(しーん)」
となってしまったのは。。
昔は賛同していたのだ。
「ヤバいねぇ」とか言っていたし、
「あの人たち一生あのまま老人になるのかな」などと信じられない鬼が発言したとしか思えない、言葉を連発し実際軽蔑していた。
大人の時分で何の関係も接点もないアイドルに大量投資するなど無意味なことだと理解していたし、どれだけ悲しいプライベートを送っているのかと同情さえしていた。
だが、今や。
彼ら(♂ドルヲタ)は、鏡に映る私だった。
見た目は違くとも心は同じ。
いや、
見た目さえすでに変わらないかもしれなかった。
我々はアイドルを心の底から応援する同じ戦士だった。
「オールハイル!!ブリタニア!!!」
ペンライトという剣を手に、
団扇という手作りのシールドで身を守りながら、
ツアーTシャツで武装した姿は…
完全に戦士
戦士以外の何者でもなかった。
私は同志(ドルヲタ)に敬礼した。
テレビ越しでも敬意を表したかったからだ。
「あんたの気持ち、よくわかる」
はじめは彼も薄い鎧を身につけコソコソと戦地(コンサート握手会)に赴いていたのだろう、
しかし経験が増えるごとに鎧は分厚さを増しHPは上がる一方だった。
経験と共に身につけたのは覇王色の覇気…
もう手のつけようがないところまで来ている。
これで、私たち新世界にも挑戦できるかも知れない。
ジャニヲタは何故かヲタクの中では触れてはいけない禁断のZONEみたいな立ち位置だけど、
私が開拓してみせる新境地を…
30歳になっても末期のジュニアヲタだったらアウトデラックスに出て説明します。
「ダイジョウブ(私たちは)怖くない」って。
私、
ヲタク界のナウシカになってみせる☆-( ^-゚)v
ってことで、
今日から29歳の私!頑張れ!!
※今日誕生日プレゼントでエスティーローダの「婚活リップ」をもらったけれど、婚活なんてしないぜ!
ちなみに。
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